自由美術協会 描きたい気持ちに応える公募団体

2015/7/2
第4回東京自由美術展の会場の様子
自由美術協会では毎年秋に開催される自由美術展の本展のほか、京都・名古屋・広島地方巡回展、そして各地方事務所主催の展覧会にも力を注いでいる。それらの果たす役割とは……。絵を描く楽しさを共有する公募団体として、会をもり立てる事務局長の公文淳子にインタビューした。
石井克 《変相する森 2014-A》 靉光賞
※賞の画像は第78回自由美術展受賞者作品より
額田哲郎 《WORK222》 平和賞
風通しの良い団体へ
「『自由であろう』という会の理念を、もう一度見つめたい」、そう語る事務局長の公文淳子は、会の運用をこれまでより一層風通しのよいものにしようと様々な試みを始めている。
国立新美術館における本展の会場では、作品の下にあるキャプションカードは会員か一般かの記載もなく、また各部屋会員、一般の区別もない。名前と作品タイトルのみ。組織内の序列に関係なく、隣接するお互いの絵を引き立てながらその部屋に一番ふさわしい作品が並ぶように工夫しているという。
「一般出品の作品を壁面に2段にして押し込めるような展示をするところもあります。でも私はみんなをフラットにしたいから、すべて1段。展示業者が『自由美術の会場はきれいですね』と言ってくれるんです(笑)」
話を聞いた事務局の公文淳子。女性が事務局長に就くのは会の歴史でも珍しいことだという。
地方展の果たす役割
六本木の国立新美術館で毎年秋(2015年は9月30日から)に開催される本展では、会員と一般公募の作品が400〜500点程も集まる自由美術展。さらに各地の支部が開催する巡回展が、京都、名古屋、広島で開催されている。
巡回展は、本展での受賞作品他約100点が、地元の一般出品者の作品20〜30作品とともに展示される。地方の会員に公募団体の最新の成果を共有するとともに、地元の描き手同士の交流を促す位置づけとなっている。
一方、取材した地方展のひとつ、東京自由美術展では展覧会のための新たな作品を募る。秋の六本木での本展に対して、春の上野で開かれる東京展は規模は小さいながら、本展とは違った別の魅力をもった展覧会となっている。
「自由美術協会の会員は、もちろん画家としてすでにキャリアを積んでいる人もいますが、基本的には『良きアマチュアリズム』を胸に抱いている人たち。絵で食べているわけではないとしても、描かざるを得ない気持ちを持っています。そういう人は、年に1枚、本展のために描くのでは物足りないはず。できる限り描く機会を多くし、同じ作品でも会場が変わることによって作品の見え方も変わり、新たなインスピレーションが次の作品作りへの発展していく。東京展が一つのきっかけになればと考えています。国立新美術館での本展ではできないような実験的作品作りの場でありたい。肩の力を抜いて、新しいことを試せるのが東京展。描きたい気持ちに応える、いろんな道を用意した方がいいと思うんです」
第78回自由美術広島展、会場の様子。
第4回東京自由美術展の会場の様子。立体と平面が同じ空間に展示されている。
(取材・構成=竹見洋一郎)
(左)多胡宏 《雲と星について》 平和賞
(右)多胡宏 《音について》 平和賞
くばけいこ 《花芯2014》 平和賞
奥村拓郎 《COSMOS》 自由美術賞
高橋敬子 《宙色のたまご-勇み足な宣言—》 平和賞
公募情報
自由美術協会
第79回 自由美術展
2015年9月30日(水)〜10月12日(月)
国立新美術館
搬入日時 9月20日(日)、21日(月)
平面・立体・版画
他の公募やコンクール展に陳列されたことのない作品。
作品 3点まで12,000円(1点増す毎に1000円)
第79回 自由美術展チラシ
団体問合せ
自由美術協会事務所
神奈川県川崎市麻生区金程1-9-7 公文淳子方
044-954-5546
office@jiyubijutsu.org
http://jiyubijutsu.org/

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