佐々木
:
中学生から99歳まで幅広い年代の、美術を愛する女性たちが集まる宝石箱のような会です。宝石は歳をとりません。絵を描く女性は年齢に関係なく元気に輝いているという印象があります。
中 村
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基本的に公募団体は掛け持ちしてはいけないのがルールですが、女流画家協会はそれが認められている珍しい組織。わたしは二紀会と掛け持ちしています。春に女流画家協会、秋には二紀会に出品していますので、年間を通して大きな作品を2回発表できるんです。
佐 藤
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わたしは女流画家協会展に応募して7年目で、新委員6人のなかで最年少の25歳です。76人の委員と一緒に、会の運営をお手伝いしたり、審査を行ったりしています。
中 村
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平等なので、佐藤さんのように若い人も委員に推挙されるんです。一般応募7回入選で会友に、2回受賞で会員になります。会員になってから会員の賞を2、3回とると、委員に推奨されます。
児 玉
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年齢の幅もそうですが、それぞれが活動している地域もいろいろです。北海道から九州、そしてスペイン在住の方もいらっしゃいます。地方の会員の協力で会場などを探して地方展を開催できることもあり、地方の活動はとても重要です。本展での交流だけでなく、地方展でさらにその土地の作家や美術関係者ともつながりができるのも魅力です。私も地方展がきっかけで、出身の相模原で個展を実現できました。
佐々木 里加
「絵を描く女性は元気!」
第69回女流画家協会展《BRIGHT BRAIN CYBERNETICS 》F130号
中村 智恵美
「さまざまな困難に打ち勝って絵を描き続ける女性は、芯が強いんです」
《静物》M100号
佐々木
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最近はイラストや水彩画の応募も増えていますね。わたしが勤める大学で、学生さんからペンやコピックでも応募できますか?とよく質問されます。もちろん大歓迎です。Pixiv(ピクシブ)などのイラスト投稿SNSに出している人や、季刊エス等に投稿している人、またおうちで1人楽しくイラストを描いている人にも、20号以上の大きさに描いて、どんどん応募してもらえると嬉しいです。
中 村
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女流画家協会展では委員の先生の名前がついた賞がたくさんあります。それらはご遺族から賞金を頂いて運用しているものです。また、2015年にノーベル生理学医学賞を受賞された大村智先生がご提賞くださっている大村文子記念賞・韮崎大村美術館のような美術館の名前の付いた賞もあります。コンクールと思って力試しに出してもらえたらと思います。
佐々木
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絵を描くこと、美術館に作品を飾ることは、生きる目的、生き甲斐にもつながります。懇親会で生きがいを共有できたり、女同士ならではの会話も楽しいものです。女流画家同士の会派をこえた交流が広がり、ますます大きな宝石箱になればと思います。
佐 藤
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長くこの会に参加していって、女性画家としての生き方を先輩たちから学んでいきたいです。
児玉 沙矢華
「いろんな地域の人が参加して、交流を楽しんでいます」
《空を泳ぐ嘘》S50号